建築物防災週間

~建築物防災週間・防災の日~
耐震天井の開発者 KIRIIが防災に挑む想い

建築物防災週間・防災の日とは

2021830日~95日は秋季建築物防災週間、202191日は防災の日です。

建築物防災週間は、防災に関連する法令・制度の周知徹底を図り、建築物の防災対策の推進に寄与することを目的に行われています。
そのなかで、特定建築物の定期調査報告の徹底が目的のひとつとなっており、天井、壁、床等の建物内部の安全性の確認が対象となっています。

建築物防災週間とは・・・
火災、地震、がけ崩れ等による建築物の被害や人的被害を防止し、安心して生活できる空間を確保するために、広く一般の方々を対象として、建築物に関連する防災知識の普及や、防災関係法令・制度の周知徹底を図り、建築物の防災対策の推進に寄与することを目的として、昭和35年以来毎年2回実施しています。
(参考:一般財団法人日本建築防災協会ホームページ)
 
 
防災の日とは・・・
9月1日は、関東大震災が発生した日であるとともに、政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備することとし制定された防災啓発の日です。
(参考:「防災の日」及び「防災週間」について : 防災情報のページ – 内閣府)
 
 

昔から絶えず起きている自然災害

1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災のような大地震に限らず、日本では毎日どこかで地震が発生しており、1年間に1,000~2,000回の地震が起きています。
2011年(平成23年)の東日本大震災では、天井・壁など建物内部の落下による被害が散見され尊い命を落としたケースが見受けられ、その後も地震により繰り返し被害は起きています。
このように、地震等の自然災害による被害が昔から起きていることをご存知でしょうか。
災害カレンダーを見る

耐震天井を業界で初めて開発したKIRIIが防災に挑む想い

2001年に広島・愛媛で最大震度6弱の地震によって甚大な被害が発生したという衝撃的な出来事をきっかけに、KIRIIは、建物内部の安全・安心を提供する会社として、地震対策を提案し続けています。
2006年に地震による天井崩落を防ぐ「耐震天井」を業界で初めて開発しました。
その後も10000件以上の建物に耐震天井が導入される等、人びとの生活を支えています。
15年以上前から地震対策に取り組んできた想いを、耐震天井を開発したメンバーの一人、開発部シニアマネージャーの荒井氏にお話を伺いました✨

―――地震対策(防災)に挑もうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

天井の地震対策を真摯に考えたことがきっかけです。

当時KIRIIは、システム天井と在来天井の両方の下地材を総合的に供給する唯一の会社でした。
そんな中、 2005年に宮城県沖地震が発生し、その地震の揺れによって新築のスポーツ施設でプール天井の落下事故が起きました。この事故を一番のきっかけとして、KIRIIは耐震天井の開発を加速させました。その加速に大きく貢献したのがシステム天井です。グリッド型のシステム天井は2000年ごろまでは業界内でも決まった仕様というものがなく、それぞれのプロジェクトごとで地震対策を行っていました。
そしてKIRIIはこの時もうすでに、システム天井に耐震性を付与する画期的な金具の開発には成功していました。それが「イーグル」です。その技術を在来天井に応用して、在来天井にブレースを取付ける金具の開発に取り掛かりました。
システム天井と在来天井どちらも扱っていたことで、業界の中でいち早く、地震対策としての耐震天井の取り組みにつながったと考えています。

―――すでにシステム天井の金具の開発に成功していたとのことですが、2005年のプール    
   天井の落下事故以前から耐震天井の開発に取り掛かっていたのですか?

天井の落下は、兵庫県南部地震(1995 年1 月17 日)での被害としても報告されていましたが※1、当時は構造部材などの主要部の被害が大きく、天井の被害についてはあまり注目されていませんでした。
天井などの非構造部材の落下被害が注目されたのは、芸予地震(2001 年3 月24 日)での体育館の天井の落下によって、国土交通省より技術的助言が送付されてからだと思います。その後2003年の十勝沖地震での釧路空港ターミナルの天井材の落下が発生したことによって、大学などの研究機関でも、だんだんと実験や検証が進み、段差があると壊れやすいとか、クリップが取れることで天井全体の崩落につながるということなどが業界内で知られるようになりました。

他にも、ブレースをつけた天井の耐震性の検証や、天井の構成部材の強度や変形性能を把握するための研究はゼネコンや各所で行われていましたが、耐震天井としての工法の開発までには至っていませんでした。KIRIIは、なぜ壊れたのかの検証ではなく、実験データ等を基に耐震設計できる工法の開発を目指して、その耐震性に見合う金具の開発に取り掛かり始めていました。

※1 参考資料
「内閣府 防災情報のページ」 阪神・淡路大震災教訓情報資料集【03】建築物の被害より
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/hanshin_awaji/data/detail/1-1-3.html

―――耐震天井は業界初であり、当時は試験方法などもなかったかと思います。大変なことも
      多かったのではないでしょうか?

最初は本当に手探りでしたし、試験をするための十分な機材もほとんどなかったので大変でした。技術顧問小林の存在は大きかったです。詳しくは開発ストーリーを見ていただければと思います。

やはり新しいものですし、コストアップにもつながるものなので、私も含め開発者自ら全国各地に説明しに周りました。その中でいろいろな要望やニーズを聞くことが出来たおかげで、それらを反映した施工性の良い耐震Power天井ができました。

―――これからはどのような防災対策を提案していきたいですか?

東日本大震災を機に法整備が進んだことも大きいですが、地震が起きる度に防災拠点の天井の役割が大きくクローズアップされるようになったので、KIRIIとしては改めて、耐震天井を地震対策という捉え方だけではなく、防災拠点に使われる内装の一つとして捉え、防災に役立つものに力を入れていこうという思いが強くなっています。

これまでは天井の下地というところから耐震性能を追求してきましたが、天井は仕上げ材もありますし様々な設備機器もあるので、天井全体として耐震性を提案できるような体制づくりを整え、防災に寄与していきたいと思っています。
また、現在業界の中では、天井だけではなく壁の耐震性も注目度が上がってきています。当社でも天井・壁・床、すべてを含めた空間全体の安全性を提供できるような取り組みを行っていきたいと思います。

―――最後に防災週間へのコメントをお願いします。

まずは天井の地震対策を施しておくことが重要ですが、適切な天井に対する点検や耐震天井の定期点検も重要です。

 

耐震天井の開発に至った経緯、誕生秘話等について、詳しくは開発ストーリーに掲載しております。
開発ストーリー

 

建築物防災週間では、建築物の所有者・管理者に向けて特定建築物の定期調査報告の徹底が求められています

建築物の維持保全を適正に実施することは、思わぬ事故を防ぎ、地震や火災等の災害時の被害を軽減したり、建築物の寿命を長持ちさせることにつながるとされ、特定建築物の定期調査も呼びかけられています。
天井も対象範囲とされていますが、日ごろ隠れている天井の調査には専門的な知識が必要です。
KIRIIが組合員として加入している日本耐震天井施工協同組合(JACCA [ジャッカ])は、日本で唯一「天井耐震診断」を行っており、ホームページで問い合わせることができます。建築物防災週間特設ページも公開しております。

(JACCA建築物防災週間特設ページ:https://www.jacca.or.jp/sp202108/

2021.08.24